こうろう    かん しょ              ちょうか  
江楼にて感を書す
         趙●          

                 ひとり こうろう  のぼ   おも  びょうぜん
獨上江楼思渺然       独り江楼に上れば思い渺然たり
                 げっこうみず ごと  みずてん つら
月光如水水連天       月光水の如く水天に連なる
                とも  きた    つき もてあそ  ひと いずこ
同来翫月人何處       同に来って月を翫びし人は何処ぞ
                ふうけいいき       きょねん  に
風景依稀似去年       風景依稀として去年に似たり

※●は暇の日部分が古


【作者】  趙●( 815〜? )
晩唐の詩人。山陽(江蘇省)の人。役人としての官位は低かったが、然し、詩人としての名は高かった。特に杜牧から高い評価を受けた。

【解説】  川のほとりの高殿に登って月を眺め、亡き人を思った詩である。

【通釈】  ただ一人、江辺の楼に登れば、思いははても無くひろがる。月光は水のように澄みわたり、水は天に連なって流れている。共に来て月を見て楽しんだ人は、いまはどこに行ったのか。風景だけはそっくり去年のままに見えるのに。

※平成16年度  財団法人 日本吟剣詩舞振興会主催   全国吟詠コンクール 指定吟題